黄色い車


舞鶴のいとこが京都市内で結婚式があるから
ネクタイを貸してほしいと連絡してきた

ネクタイぐらい自分で買え!と言いたいところだが
弟のいない(双子なので)私にとって

彼は弟のような存在で甘えているのは分かっていても、

何か憎めないところがある

彼は元々車の整備の仕事をしていたが自分には合わなかったらしく
今は電力会社で働いている

数年前に会った時は、まだ若い(20ぐらい)のに
「自信がない」「ネガティブな考え」になってしまうと嘆いていた 

 

その彼が、待ち合わせ場所に購入したばかりの

黄色のスポーツカーで登場した!

日常生活においても黄色は目立つ色といわれている

 

私を助手席に乗せて「ええやろ?」って胸を張った

通行人の視線が黄色い車の中の
自分に向けられている気がして落ち着かない

5分ぐらいしか乗っていられなくて

私は彼に「よっぽど自信がないと黄色の車は乗れへんぞ」 と言った
天井が開閉できて、夏はオープンカーになるらしい(笑)

”にやっと”笑って彼は私のネクタイを持って、

急発進で走っていった

 

何をするにも自信を持つ事、自信は大きな力になる
数年前、何か無気力で自信を持てずにいた彼を思うと嬉しい出来事だった

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